【まちドラ】⑤
そして。
これぜーんぶ仕掛けてるのは永山智行君(こふく劇場)。
知り合って20年余。
折に触れて何かと一緒になることが多いのだけど、
実はまだ一度もちゃんと話したことがない。
なーんか、今更照れくさくて。
彼がいろんな企画を手掛けるたびに、
「こんな狙いかな?」「こんなたくらみかな?」と想像してたのだけど、
もしかしたらそれは全然的外れだったのかも、と今回。
一週間居たけど、またちゃんと話さなかった。
でも、毎日、彼を見ていた。
彼はいつも誰かを眺めていた。
ミーティングのときも、稽古のときも、開会式のときも、客席整理のときも、
状況というより、人を眺めていた。
ひとりでニヤニヤしたり、様子を窺ったり、涙ぐんだりしていた。
農業を生業としてきたオジサンのような、がっしりとした体躯で、
人が欲するものを、黙々と、がしがしと運んでいた。
こどもやお年寄り、障害のある方、九州精鋭の演じ手、こふくのメンバー、
いろんな人たちと演劇を作り続ける彼。
今回も聞かなかったけど、
そして今後も聞く機会がない気がするけど、
彼にとっての「演劇の成功と幸福」の端っこ?根っこ?が見えた気がした。
改めて、
「あぁ、にくらしいなぁ。」と思った(-_☆)
////////
そして熊本・上通。
余震。
街角には未回収の震災ゴミ。
テレビには地震情報のバーが出ている。
ここがあたしの町。
もう定住の地を変えることはないと思う。
ここで、どんな人とどんな演劇を作っていくかなぁ。